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「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」を観てきました(7/11)
SundayITPWG.jpg
7/11(土)19時、友人とふたりで、「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」を観てきました。「RENT」も好きだけど「チック・チック・・・ブーン!」も好きというふたりにとって、これは絶対見逃せないとの思いがありました。
 
「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」はスティーブン・ソンドハイム(作詞・作曲)とジェームス・ラパイン(台本)が、点描という技法を編み出しながら31歳の若さでこの世を去った孤高の画家ジョルジュ・スーラとその代表作「グランド・ジャット島の日曜日」をモチーフに芸術と人と人とのつながりを描いた作品です。ジョージと第二幕に登場する彼の曾孫のアーティストのジョージを対比させ、両極端のタイプのアーティストが抱える共通の苦悩を、時代を超えて、家族のきずなを通して考えていく壮大なドラマです。
 
演出は宮本亜門さん。私は「サンデー~」は以前、DVD(1985年版?Mandy PatinkinがGeorge、Bernadette PetersがDot。ブロードウェイの舞台をそのまま収録したもの。)で観たことがあったのですが、それに比べ、映像を駆使した洗練された舞台になっていました。ジョージ役の石丸さんはまったく正反対のふたりのジョージを好演、ジョージの恋人のドットなどを演じる戸田さんも元気で可愛くて夢見がちなドットを生き生きと演じていました。
 
とにかく面白い。いろんな意味で。知的な面白さ。和訳のセリフもわかりやすい。いいものを見ました!
 
以降はネタバレあり。
三方に白い(かすかに方眼になっている)パネルを配しただけのシンプルな舞台。床は客席側から奥に向かって高くなっている(傾斜している)。そこに立つ1人の男がジョージ。「♪ちゃらららん~」という独特なチャイムのあとにジョージが語り始める。「秩序(order)、テンション、バランス、デザイン、そしてハーモニー・・・」。これだけで、「チック・チック・・・ブーン!」(以降、ttB)と同じ!と大ウケな私。いや、こちらが本家なんですけどね、本当は(笑)
 
CAST
ジョージ             石丸幹二
ドット/マリー          戸田恵子
老婦人/ブレアー・ダニエルズ   諏訪マリー
ジュール/ボブ・グリーンバーグ  山路和弘
イボンヌ/ネイオミ・アイゼン   春風ひとみ
フランツ/デニス         畠中洋
ボート屋/チャールズ・レドモンド 野仲イサオ
看護婦/ハリエット・ボーリング  花山佳子
セレステ2/イレイン       鈴木蘭々
セレステ1/ウェイトレス     冨平安希子
兵隊1/アレックス        岸祐二
兵隊2/カメラマン        石井一彰
ミセス/美術館アシスタント    南智子
ミスター/リー・ランドルフ    岡田誠
ルイ/ビリー・ウェブスター    中西勝之
フリーダ/ベティ         堂ノ脇恭子
ルイーズ             大下夕華・加藤実祐紀
 
第一幕では、老婦人はジョージの母親でいつも看護婦を伴ってグランド・ジャット島へ。ジュールは画家で妻はイボンヌ、娘がルイーズ。ジュールに仕えているのがフランツとフリーダ夫婦。フランツは看護婦と、フリーダはジュールと浮気。ミスターとミセスはド派手なアメリカ人観光客夫婦。第二幕はドットとジョージの娘のマリー、その孫のジョージ、そしてマリーの車椅子を押しているのはひ孫のジョージの元妻のイレイン。その他ほとんどはアート関係者のパーティー客。
 
第一幕
1884年のパリ。セーヌ川の中州であるグランド・ジャット島で、さんさんと降り注ぐ陽射しの中、恋人ドット(戸田恵子)をモデルに絵を描くジョージ(石丸幹二)。ドットは退屈したり、暑いと文句を言ったり、ジョージに甘えたりするのですが、ジョージは絵を描くことに夢中。気休めにデートの約束をするものの、アトリエに帰っても絵の制作に没頭。デートのためにおしゃれをしようと、ドットが粉をはたくリズムと、ジョージが「赤だ、青だ。」などと言いながら狂ったように点描をするリズムが同じというのが面白い。ふたりの思いはすれ違い、ドットはジョージの元を去ってしまう。それでもジョージは絵の制作に没頭。公園に訪れるさまざまな人間模様をスケッチしていく。ドットはパン屋のルイとつきあい始めるが、ルイはいい人だけどもの足りない。ジョージの子どもをおなかに宿したままルイとアメリカに旅立つことになったドットはジョージのもとを訪れるが、「君が言って欲しい言葉は言えない」と引き留めてくれないジョージ。「君は僕の一部だとわかっていたのになぜ去っていくのか」(それほど大切な存在だという意味)とジョージは嘆く。友人の画家にも彼の新しいアイディア「点描」は理解されない。それでも、ジョージは制作を続ける。「秩序(order)、テンション、バランス・・・、そしてハーモニー。」ジョージが言葉を発するたびに、絵の登場人物が移動したりポーズをとったりして、最後は絵が完成する。
 
第二幕
およそ100年後の1994年のアメリカ。ジョージのひ孫のジョージ(石丸幹二)が、新しい作品の発表会を迎えている。そこにはジョージの祖母で、ジョージ(ジョルジュ・スーラ)の娘であるマリー(戸田恵子)も同席している。マリーは上機嫌で母親(ドット)がジョージから聞いた言葉などを書いたメモ(字が書けなかったドットが勉強に使っていた赤い表紙のテキストに書かれている)について話したがるが、途中でさえぎられてしまう。ジョージの映像作品は途中で機械のトラブルがあったものの、一応成功するが、これまでの作品と同じシリーズということで、反響は少ない。それを、ジョージは関係者に積極的に声をかけ、売り込んでいく。芸術を広めるのは大変だ、みたいな思いを胸に秘めつつ。発表会のあと、祖母が亡くなり、一緒に見に行こうと約束したパリのグランド・ジャット島に仕事仲間と訪れたジョージ。彼もだんだんに自分のやりたいことと、仕事として求められることのギャップが広がってきたことに気付いていた。マリーが残した赤い本をめくると、ドットがあらわれる。恋人のジョージに話しかけるようにひ孫のジョージに話しかけるドット。ドットが語る曾祖父の話を聞いて、「自分が信じた道を進んでいこう」と決意するジョージだった。最後はドットのメモの言葉で締めくくられる。「白。何も書いていないキャンバス。それにはあらゆる可能性がある」と。
 
感想を思いつくままに。DVDで観たブロードウェイ版では、ジョージが絵を制作する過程は実際に木の絵が書かれた板が上から降りてきたり、絵の中に出てくる犬や猿も板に描かれたものをジョージが置いていくし、「グランド・ジャット島の日曜日」の絵は薄い布に描かれていて一幕の最後に舞台上に配置された役者さんたちと絵がピッタリ重なって終わるなど、アナログ的。宮本演出では、この多くが白いパネルに映し出される映像で描かれます。パネルはところどころドアのように開いてそこに画像を表示できたりするので、いろんな場面を作り出すことができます。これは21世紀の「サンデー~」だなーと感心させられます。「グランド・ジャット島の日曜日」は緞帳に描かれています。残念なのは、サルや犬が舞台上のキャラクターで表現される絵に出てこなかったことです。DVDではサルの絵のパネルをジョージがドットの足下に置き、猿の首につながっている鎖をドットにもたせるシーンがあったのでした。
 
これも全体的に言えることですが、ソンドハイムの音楽はとても奇抜、というか、奇妙で、歌いにくそう~という感じ。前にテレビで見た「カンパニー」の奇妙さにも通じるかも。「カンパニー」も「ボビー、ボビー・・・」と連呼する歌がくり返し出てきますが、「サンデー~」でもドットが歌う歌などのジョージと呼びかける言葉が何度も出てくるし。内容も不思議だけど、音楽もかなり不思議ですが、一回聞くとはまりそうな曲でもあります。冒頭の「♪ちゃらららん」というチャイムは、開始のベル代わりにもなっていて、それも笑えます。
 
第一幕では、絵画制作に没頭するジョージが、本当に他のことは全く目に入っていないんだなーと感じるくらいのめり込んでいる奇人変人ぶりがよく出ていて、みていてつい笑ってしまうほど。威厳もあって、たぶん戸田さんの方が石丸さんより年上?と思うのですが、舞台の上では落ち着きのないドットを黙らせる迫力がありました。ドットは本当はジョージが好きで、彼を尊敬しているんだけど、パン屋のルイになびいていくのですが、その理由が、彼の芸術(パン)はわかりやすいしみんなに愛される、飲み込みやすい(パンだから!)みたいなことを言っていて、深いなーと。「ルイには欠点がない。でもそこが欠点かも。」とも。
 
第二幕では、別人のようにさわやかな青年として登場するひ孫ジョージ。社交的で、明るくて、曾祖父とは正反対。一方、戸田さんはジョージとドットの娘のマリーおばあちゃんとして車椅子で登場するのですが、少々ぼけ気味で止めても止めてもぺらぺら余計なことをしゃべってしまうおばあちゃんぶりも楽しいです。DVDでは、奇妙で安っぽい機械が出てきて、動かした途端壊れて、ああやっぱり、って感じなのですが、宮本版の映像はなかなか見応えがありましたよ。これが大衆から飽きられているとは思えないくらい。DVDでは第二幕の設定は1984年(第一幕の100年後)になっていますが、宮本版は(パンフレットによると)1994年と10年あとの設定になっていますが、だからより現代的なのかな?
 
100年前には誰からも理解されなかったジョージですが、彼のもとを離れた恋人はジョージが常に言っていた「集中すること」の大切さに気付いて、巡り巡ってそれがひ孫まで伝わっていく。不思議な話ですが、アーティストとしてあるべき姿は100年前も今もかわらないと結論づけるまでの過程は、ソンドハイム自身もあるべき姿を模索していたのではないかと想像できます。そして、ジョナサン・ラーソンのttBも、アーティストが自分の道を模索する物語であることを考えると、彼が「サンデー~」の中の「Sunday」という曲をttbの中に引用する理由が見えてくる気がします。ttBの「Sunday」は主人公がアルバイトをしているダイナーのある日曜日の光景に過ぎませんが、「Order(ここでは、“注文”)、テンション、バランス・・・」とはじまり、多くの人でにぎわう騒々しい店内が最後は静止するという流れは「サンデー~」と同じで、ジョナサンがジョージと同じように騒がしい客を眺めながら自分の作品のモチーフを探していたのかも知れないとも想像できます。両者の結論が、自分のやりたいことをやっていくんだというものであることも共通しています。
 
面白おかしい話ではないけれど、くすっと笑うような小ネタは色々あって、アーティストとして、もっといえば、人として、どう生きるべきかというテーマを、不思議な旋律とリズムの音楽に乗せて語る本作。非常に奥が深い作品です。私は好きです。何度聞いても感動する最後の言葉を英文で。
 
"White. A blank page of canvas. His favorite. So many possibilities..."
 
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【2009/07/20 12:10 】 | musicals/ミュージカル | コメント(2) | トラックバック(0) | page top↑
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コメント

himikaさん、初めまして。
「RENT」が好きなので時々お邪魔しています。
いつも丁寧な記事をありがとうございます。
「Sunday・・・」私も観ていたく感動し、昨日2回目の観劇をしてきたところで思わずコメントしてしまいました。
「ttB」は観ていないのですがラーソンのソンドハイムへのオマージュのような作品というところでしょうか・・・
私は「Sunday・・・」を観てソンドハイムってなんて優しい人なんだろう、と思いました。
孤独で短い生涯を終えたジョルジュ・スーラへの思いやりに溢れている気がして泣けました。
そんなこの作品をラーソンがモチーフにしていたなんて、そしてラーソンもまた・・・
うまく言えませんが、アーティスト同士、世代・時代を超えて通じ合いその意思を継ごうとする崇高なまでのつながりを感じます。

【2009/07/26 23:50】 | URL | nao #-[ 編集] | page top↑

naoさん、ようこそ!
>「RENT」が好きなので時々お邪魔しています。
ありがとうございます。
最近RENT関係の記事が少なくてスミマセン。

>「Sunday・・・」私も観ていたく感動し、昨日2回目の観劇をしてきたところで思わずコメントしてしまいました。
一風変わった作品ですが、私も好きです。他にも好きだと思ってくださる方がいてよかったです。私、最近暴走気味なので(笑)

>「ttB」は観ていないのですがラーソンのソンドハイムへのオマージュのような作品というところでしょうか・・・
う~ん、まあそういう意味もあるかも知れませんが、ジョナサンが30歳を前にして作曲家になる夢をあきらめるかどうか悩むという、実体験に基づいた物語なんですよね。
憧れのソンドハイムも(姿は見えないけれど)ちらっと登場します(これも事実の基づいた話らしいですが。)。
私は日本で見ましたが(山本耕史さんがジョンの役)、またやってほしいですね。
(ttbのカテゴリーもあるので、ご参考になれば。ずいぶん前に書いたので、不正確な部分もあるかも知れませんが、おおまかなことはそうずれてはいないかと思いますので。)

>孤独で短い生涯を終えたジョルジュ・スーラへの思いやりに溢れている気がして泣けました。
>そんなこの作品をラーソンがモチーフにしていたなんて、そしてラーソンもまた・・・
点描という独自の世界を作り上げた画家と、独特な着想とメロディラインのミュージカルを世に送り出すソンドハイム、そして若い世代に受け入れられるミュージカルを模索し続けたジョナサン。それぞれが抱える悩みには共通性があったのかも知れませんね。

>うまく言えませんが、アーティスト同士、世代・時代を超えて通じ合いその意思を継ごうとする崇高なまでのつながりを感じます。
マリーのセリフの中に、残っていくものは子どもと芸術だけ、というのがありましたが、私はそれだけとは思わないし、離婚した孫のジョージの元妻に子どもを残して欲しいみたいに言うのもどうかなとは思うのですが、確かにいい作品は100年でも残っていく訳ですよね。「ラ・ボエーム」もそうだし、「春のめざめ」もそうだし。結核が死病でなくなっても「ラ・ボエーム」が愛され続けるように、AIDSが死病でなくなっても「RENT」に描かれた若き芸術家たちの物語は共感を持って受け入れられ続けるのではないかなと感じますね。

【2009/07/27 09:23】 | URL | himika #mQop/nM.[ 編集] | page top↑
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