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「ストーン夫人のローマの春」(3/20)
roman_spring.jpg
「ストーン夫人のローマの春」
原作 テネシー・ウィリアムズ
脚本 マーティン・シャーマン
演出 ロバート・アラン・アッカーマン
 
出演 麻実れい(カレン・ストーン)
   江波杏子(コンテッサ)
   団時朗(ミスター・ストーン)
   今井朋彦(クリストファー)
   パク・ソヒ(パオロ)
   鈴木信二(若い男)  ほか
公式サイト:パルコ劇場「ストーン夫人のローマの春
 
3/20(金・祝)14時から、パルコ劇場プロデュースの演劇「ストーン夫人のローマの春」を観てきました。実は私はこの公演のことを直前まで知らず、たぶん何かのメルマガで見て、「テネシー・ウィリアムズ(の小説が原作)」「アッカーマン演出」と知った瞬間、「これは観なければ」と直感したのです。
 
大金持ちの妻でもと女優のカレン・ストーン(ストーン夫人)が最愛の夫を亡くし、ローマに移り住んで、金目当ての若い男との性に溺れていくという、どうみても明るくない話(笑)でも、明るく楽しいミュージカルを観てもピンと来ない私は、RENTが終わったらミュージカルもあまり観ないかも知れないし、何か観るとしたらきっとこんな感じのが多くなるのかなと、この作品を観る前から漠然と思いました。
 
主演の麻実れいさんといえば、私にとっては子どもの頃に観た宝塚の「ベルサイユのばら」できりっとしたアンドレを演じていた、くっきりした二重まぶたが印象的な方。色んな意味で興味津々で出掛けました。
演劇は全く素人の私ですが、テネシー・ウィリアムズといえば「欲望という名の電車」を観たことがあり(鈴木勝秀演出。感想はこちら。)、原作本を買うついでに一緒に買って読んだ「ガラスの動物園」も含め、独特な世界に惹かれるものを感じました。
 
ロバート・アラン・アッカーマンの演出では「エンジェルス・イン・アメリカ」(→感想)を観たことがきっかけとなり、「バーム・イン・ギリヤド」(→感想)、「1945」(→感想)を観ているのですが、どの場面をみても人の動きなどが完璧に計算されていてとても美しいのです(他の演出家をあまり知らないので比べようがありませんが)。
 
「ストーン夫人のローマの春」は、私が観たアッカーマン演出の作品の中で一番ゴージャスな雰囲気でした。ステージの三方に透明の壁で仕切られた2階建ての回廊があり、中央にはバルコニーが。物語は、カレンがこのバルコニーに立って「ロミオとジュリエット」のジュリエットを演じ、ロミオに布に包んだカギを投げるシーンからはじまります。年齢的にちょっと無理のあるジュリエットですが、舞台袖で見守る大金持ちの夫は大満足。おそらく彼がスポンサーなのでしょう。年をとって美貌も衰え、才能も十分ではないカレンはブロードウェイからの引退を決め、夫とヨーロッパで暮らすことにしたのですが、その旅の途中、夫が急死してしまいます。夫は性的不能であったけれど、ふたりは深く愛し合っていました。失意の中ローマで暮らすことにしたカレンに、敗戦で没落したもと貴族のコンテッサが近づいてきます。コンテッサはお金持ちの女性に若い男を紹介して上前をはねる商売をしていたのです。紹介された美男子たちは家族が病気だとかいってすぐにお金を要求。うんざりするカレンでしたが、次に紹介されたパオロは違っていました。金に困った友人の話を持ち出しつつも、孤独なカレンを外に連れ出し、徐々に関係を深めていきます。そんなカレンになぜかつきまとう浮浪者風の若い男。薄汚れた裸をわざと見せたり、性的な想像をかき立てる動きをします。親しい友人である劇作家のクリストファーの復帰の誘いも断り、パオロとの性の快楽にのめり込んでいくカレンですが・・・。
 
この話の流れから、「欲望という名の電車」のブランチのように運命に翻弄され壊れていく女性がテーマなのかと思ってみていたのですが、だんだんに、カレンは確かに運命に逆らってはいないけれど、それもまた彼女が選んだものだという気がしてきました。コンテッサに紹介された何人かの男たちにお金の無心をされた時も、カレンはだまされたとわかりつつお金を渡し、「そのかわりもうお会いできないわ」と静かに別れを告げます。そしてパオロが予定通り大金の無心をした時には「それは大きなお金だわ」と返事を保留。それも彼女なりの時間の稼ぎ方だったのかも。いつまでもカレンからお金を引き出せないパオロに業を煮やしたコンテッサが邪魔に入り、パオロが手ひどく彼女を捨てるまで、彼女がくり返し語るように「漂っているだけ」だったのではないかと。それも自分の選んだ方法で。
 
敗戦して没落しても、歴史ある国の貴族の血筋であったという誇りだけをよりどころに生きているコンテッサも、強烈な存在感がありました。カレンには親しげに近づいていくけれど、それもお金のため。歴史の浅い、敵国でもあったアメリカから来たカレンを本当は軽蔑していたのでしょう。お金を奪えなかったコンテッサとパオロを失ったカレン。立場も性格も全く正反対のふたりの戦いは決着しないまま終わることになります。
 
ラストシーンは、最初と同じあのバルコニーにカレンが立ちます。手には布に包んだカギを持って。カギを投げた先には、例の謎の浮浪者風の若い男がいました。ついにここまで落ちてしまったのか・・・とはじめは思いましたが、次第にカレンは自ら運命に身を委ねていったのだと思えてきました。麻実れいさんの、弱っても崩れることのない、芯の強さと気品を兼ね備えた姿にそれを感じました。そういえば、カレンの夫が旅の途中で「恐怖(だったかな?)があとをつけてくる」とカレンに語るシーンがありました。夫の死後、カレンにつきまとう謎の若い男はその象徴でもあるのでしょうか。
 
パンフレットをくまなく読んだら、若い男の役の人が最初のシーンでロミオを演じていたことがわかりました。なるほど!よくできていますね。脇を固める役者さんたちも、突然アカペラで歌い出したり、物売りたちが口々にイタリア語で客引きをしたり、突然カーニバルが始まったり、様々な顔を見せてくれました。BGMも「オー・ソレ・ミオ」とか「蝶々夫人」の「ある晴れた日に」などイタリアの歌曲を織り交ぜてあり、耳でも楽しむことができました。
 
余談ですが、私の隣の席に風貌からしてもいかにも演劇に詳しそうな男性が1人で座っていて、私は意味なく緊張。その方が時々思いがけないところで笑ったりすると、え?何で?と動揺してました。何をどう感じるかはそれぞれだとは思いながらも、私はあまりに演劇を知らなさすぎるので、自信がないところがあるのです。そういえば、最近、演劇に詳しい知人に、今度同じパルコ劇場で上演される予定の「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」を観ようと思っていると話したら「つまらないと思うよ。(ソンドハイムの曲は変わったのが多いから。)」と言い切られ絶句。でも観に行きますけどね、たぶん(笑)その時に、私は面白いから観に行くのではなく、それを観なきゃいけない(私なりの)必要性があっていく、みたいなことが多いなと気づきました。「サンデー~」を観るのはジョナサン・ラーソンの「tick, tick...BOOM!」に出てくるからで、DVDを買ってみたけど字幕がなくて意味がわからなかったから。「ストーン夫人のローマの春」を観たこともきっと私なりの必要性があったのでしょう。楽しい話ではまったくありませんでしたから。
 
◆本作の映画版
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(2006/05/12)
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【2009/03/21 23:55 】 | plays/お芝居 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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