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『tick,tick...BOOM!』の「Sunday」の出典
 過去記事(tick,tick...BOOM!「WHY」について)で調査中とお伝えしてから月日は流れ・・・(笑)それだけ時間をかけたというより単に止まっていただけでした。気持ちも新たにご報告申し上げます。
 
 ジョナサン・ラーソン(Jonathan Larson)作のもうひとつのミュージカル『tick,tick...BOOM!』の「Sunday」があるミュージカルのパロディだと知ったのは某掲示板サイトだったと思います。はじめは動画が紹介され、しばらく経ってからそのタイトルがわかりました。そのミュージカルとはスティーブン・ソンドハイム(Stephen Sondheim)作曲の『Sunday in the Park with George』。日本では『ジョージの恋人』というタイトルで上演されたこともあるそうです。
 
 そして思わぬ偶然ですが、2~3日前、まったく別な情報を探していてなんとなくPLAYBILL Japanのサイトを見に行ったところこんな記事が。
 
ロンドン版「ジョージの恋人」、再びブロードウェイへ
 
 私の報告の遅れはこの記事を待っていた?まさかね(笑)
 
<追記:2009.2.23>
「Sunday」のyoutubeが削除されていたのでその部分を訂正。 後から出た「Jonathan Sings Larson」についてコメントを加えた。
 みれば一目瞭然なので、まずは動画でみていただきましょうか。削除されていなければみれるはずです。
 
■『tick,tick...BOOM!』の「Sunday」
YouTube:Sunday:tick,tick...BOOM! →削除されています。
 *オリジナルオフブロードウェイキャストの映像。
 *「Jonathan Sings Larson」にJonathan自身がピアノを弾きながら「Sunday」を歌っている映像があります。(追記:2009.2.23)
  YouTube:Jonathan Larson - Sunday (リンク追加:2010.12.28)
 
■『Sunday in the Park with George』の「Sunday」
YouTube:Sunday:Sunday in the Park with George 
 *DVD『Sunday in the Park With George』(US版)の一部です。
 
 いかがでしたか?曲といい、出てくる単語といい、そっくりですよね。TTB(=tick,tick...BOOM!)でOrder / Tension / Balance / BrunchといっているところをSITPWG(=Sunday in the Park with George)ではOrder / Design / Tension / Balance / Harmonyと言っています。ちなみに2006年の山本耕史主演版では、この場面がSITPWGのパロディとわかる観客はほとんどいないとの前提でしょうか、この曲全体をふつうの日曜日のダイナーでの情景として訳されていました。例えば「Order」は「オーダーはいります」になっていたし、他の単語も「ご注文は~でよろしかったでしょうか?」みたいな訳になっていました。それ以降もかなり意訳されていました。
 
 ここで止めておけないのが私(笑)悩んだ末、SITPWGのDVDを買ってしまいました。その時はリージョンコードの表示がなく、日本語版ではないのでたぶんUS版だろうなと思いつつ、もしかしてみれるのではと期待して買ったのですが、再生しようとしたらUS版(リージョンコード1)と判明。夫の協力でようやっとみれたという状況でした。もちろん英語のみで字幕なし(英語字幕もナシ)。大さっぱにしか理解できていませんが。
 
 SITPWGは点描で知られる画家ジョルジュ・スーラ(George Seurat)をモデルに描かれた作品です。Wikipediaによると、スーラは点描という技法を考え出した人で、たくさんの素描を描いてその構成に時間をかけたらしいです。代表作は「グランド・ジャット島の日曜日の午後」。「Sunday」(上記の動画)の最後に完成する絵がそれです。そして31歳で亡くなり、秘密主義だったため亡くなる直前にもうけた子どものことを誰にも知らせていなかったとか。このあたりのことがSITPWGに使われています。
 
ジョルジュ・スーラ - Wikipedia
 
 SITPWGの第一幕はジョージがセーヌ川の中州のグランド・ジャット島でさまざまなモデルを描いていくのですが、最初に出てくる恋人の、その名もドット(Dot:点描画家の恋人だからでしょうね)をはじめ、誰とも心を通わせていないのです。ドットはジョージの子どもを身ごもっているのですが、結局パンやのルイスとともにアメリカに渡りジョージのもとを離れていきます。第一幕の最後の曲が「Sunday」です。
 
 第二幕はジョージのひ孫のジョージとそのおばあちゃん(つまりジョージとドットの娘)が出てきます。ジョージも人とのつながりを持てない感じなのですが、おばあちゃんから受け継いだドットの赤いノート?を読み始めると、一幕で出てきたドットや他のモデルたちがあらわれて、ドットがジョージに示唆を与えるみたい感じ? あまり理解できてません。すみません。
 
 ではいよいよ『Sunday in the Park with George』と『tick,tick...BOOM!』の「Sunday」を詳細に比較してみましょう。
 
  SITPWGは、「グランド・ジャット島の日曜日の午後」の絵が完成していく過程を表現しています。ジョージはモデル立ち位置や手の位置なども指示していきます。ジョージがサルの鎖を持たせるのがドットです。TTBはそれとはまったく別な、せっかくの日曜日にお金を払ってブランチを食べにくる客を皮肉る歌です。
 
 それぞれ出だしは人々の喧噪からはじまります。SITPWGはジョージに不満を持つモデルたちがざわざわする中、ジョージが号令をかけるようにしてモデルたちは徐々に整列(order)していきます。一方TTBは、日曜日のダイナーで店員たちが慌ただしく走り回っています。そこにアルバイト店員のジョナサンが注文(order)をとります。
 
 このあとSITPWGでは日曜日の公園の情景が描かれます。カラフルな点で表現された芝生についての描写はこんな感じ。
By the blue
Purple yellow red water
On the green
Purple yellow red
grass,
 
 一方TTBでは、SITPWGで色の名前を列挙しているところを、色とりどりのスツールに置き換えています。
In the blue, silver chromium diner
On the green, purple, yellow, red stools
 
 こういう調子で、SITPWGの「冷たく、青い三角形の水辺」(By the cool Blue triangular water)がTTBの「冷たいオレンジジュースかベーグル」(For a cool orange juice or a bagel)に変わったり、SITPWGの点描の明るさや暗さ(Light and dark)のことがTTBではコーヒーの濃さの話になったりしています。また、SITPWGのパラソル(parasol)とTTBのコレステロール(cholesterol)のように語尾が同じになるように単語が選ばれていたりします。本当によくできています。ちなみに2006年山本耕史主演版ではかなり意訳されていて色の表現は一切ありませんでした。
 
 もうひとつ、TTBのオリジナルキャストの「Sunday」では、最後の方でジョナサンが他のふたりにポーズをつけていますね。それもSITPWGを意識しているのでしょう。2006年山本耕史主演版ではそれもありませんでした。
 
 以下にそれぞれの歌詞を載せておきますので、比べてみてください。(参考に、同じ言葉や語尾が使われているところに色づけをしました。)
 
『tick,tick...BOOM!』より
SUNDAY
 
DINER PATRONS AND WORKERS:
Straight back and to the left
Pick up those fucking eggs
B...ring! B...ring!
We're out of milk
Who took my rye bread?
Four waters to table seven
I'm sorry, we don't deliver on Sunday
I need table three for two, yesterday
Is there a list?
Harrington? Harrington?
Kaplan, K-a-p-l-a-n for seven
 
JONATHAN
Order

DINER PATRONS AND WORKERS:
No, I'm sorry, those people were here first
We don't have tables for seven
Are we in smoking?

JONATHAN
Tension

MAN
I'll have the salad Nicoise and some honey bread
 
JONATHAN
Balance
 
WOMAN
I said, I wanted an omelet with no yolks
That's why you're just a waiter
 
JONATHAN:
Brunch
Sunday
In the blue, silver chromium diner
On the green, purple, yellow, red stools
Sit the fools Who should eat at home
Instead, they pay on
 
ALL
Sunday
 
JONATHAN:
For a cool orange juice or a bagel
On the soft, green cylindrical stools
Sit the fools
Drinking cinnamon coffee
Or decaffeinated tea
 
ALL
Forever
In the blue, silver chromium diner
 
JONATHAN:
Drips the green, orange, violet drool
 
ALL
From the fools
 
JONATHAN:
Who'd pay less at home
Drinking coffee
 
ALL
Light
And dark

 
MICHAEL:
And cholesterol
 
And bums
Bums, bums, bums, bums,
Bums, bums, bums, bums,
Bums,

 
MAN and WOMAN
People screaming for their toast
In a small, SoHo cafe
 
JONATHAN:
On an island in
 
JONATHAN, MICHAEL AND SUSAN:
Two Rivers
On an ordinary
Sunday
Sunday
Sunday
 
JONATHAN:
Brunch

 
***
 
『Sunday in the Park with George』より
SUNDAY
 
The park is now crowded with people. Arguments break out among the strollers, erupting into total chaos.
 
OLD LADY
Remember, George.
 
GEORGE
Order.
(Everyone turns to him. George looks at each of the people. He nods to them, one by one, and each takes a position in the perk.)
Design.
Tension.
Balance.
Harmony.
 
(They begin to promenade. George moves about, setting trees, cutouts and figures-making e perfect picture.)
ALL
Sunday,
By the blue
Purple yellow red water
On the green
Purple yellow red
grass,
Let us Pass
Through our perfect park,
Pausing on a Sunday
By the cool
Blue triangular water
On the soft
Green
elliptical grass
As we pass
Through arrangements of shadows
Towards the verticals of trees
Forever...
 
By the blue
Purple yellow red water
On the green
Orange violet
mass
Of the grass
In our perfect park
 
GEORGE
Made of flecks of light
And dark
,
And parasols:
Bumbum bum bumbumbum
Bumbum bum...

 
ALL
People strolling through the trees
Of a small suburban park
On an island in the river
On an ordinary Sunday...
(They all reach their final positions.)
Sunday...
(They turn into their final poses.)
Sunday...
(George freezes them into the image of the painting.)

 
◆リンク
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【2007/02/22 23:32 】 | tick, tick... BOOM! | コメント(6) | トラックバック(0) | page top↑
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コメント

「tick,tick...BOOM!」を昨秋、日本人公演で見ました。「Sunday」はミュージカルを作るという夢を持ちながらその夢を諦めるべきかと悩んでいるジョンが、生活のためにアルバイトをしているレストランでのシーンの曲ですね。日本語での歌でも身勝手な客もいるしこんな仕事がほんとうは自分はしたいわけじゃないんだと伝わりますがそれをストレートには言ってなくて。ユーモラスでもあって。
「Sunday」の原曲を聞き、さらに歌詞カードも見ると似た単語や似た意味の単語を繰り返したりでとても面白いんですが、意味は分からないとこが多くて。オマージュをしたい別の曲があったとは。himikaさんが細かく比較してくれて、そうなのかとよく分かりました。ジョナサン、恐るべし。

【2007/02/25 20:25】 | URL | chie #-[ 編集] | page top↑

この解説、本にしてはいかがでしょうか・・・!
すごいです。勉強になります。
himikaさん、恐るべし(笑)。

【2007/02/26 00:13】 | URL | tomoko #-[ 編集] | page top↑

tomokoさんの意見に同感です!
himikaさん凄すぎです。この記事を書くのにどれらいの時間と手間がかかったのかと思うと、マジ尊敬します!(もちろん内容も含めてですよ)

【2007/02/26 00:39】 | URL | ami #-[ 編集] | page top↑

chieさん
>「tick,tick...BOOM!」を昨秋、日本人公演で見ました。
「Sunday」は皮肉たっぷりの楽しい曲でしたね。昨秋の日本人キャスト公演では、日本語訳が意訳ながらうまく歌に乗っていました。

>オマージュをしたい別の曲があったとは。
そうなんですよね。TTBの「Sunday」英語の歌詞が時々わかりにくいのはそのためだったんですね。よくアレンジされていますよね。

【2007/02/26 14:30】 | URL | himika #-[ 編集] | page top↑

tomokoさん
>この解説、本にしてはいかがでしょうか・・・!
いえいえ。あちこちで小耳に挟んだ話題をつなぎ合わせただけですから。
耳が大きい分、挟まるものも多いみたいで(笑)

>すごいです。勉強になります。
私も勉強中で、まだわからないことがいっぱいあります。

特に「Sunday in the park with George」の内容が今ひとつよくわからないので、どなたかご存じだったら教えていただきたいです。

【2007/02/26 14:40】 | URL | himika #-[ 編集] | page top↑

amiさん
>この記事を書くのにどれらいの時間と手間がかかったのかと思うと、マジ尊敬します!
確かに手間暇かかってはいますね(笑)
でも気になり出すと途中でやめられないのよね~。

色んなことを同時進行で調べたりしていると頭が混乱します。我ながらなにやってんだか(笑)

長文にもかかわらずみてくださった皆さんもすごいです。ありがとう!!

【2007/02/26 14:45】 | URL | himika #-[ 編集] | page top↑
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